Taipei Art Book Fair 回想録

台北アートブックフェアに参加してきました。

一見、学園祭のような会場に、カテゴライズされない状態で

ギャラリーや世界的な書店、若いアーティストからプロのデザイナー、

イラストレーターがひしめいていました。

私はIHANAIとしてイラストを見せ初めて2年近く、

その間日本でもフェアに参加した事がなかったのですが、

参加するならより様々な価値観に触れられる海外と決めていたので、

とりあえず飛び込んでみました。

運良く、コミュニケーションをとった全ての人々が、

魅力的で、得たものが大きい5日間になりました。

特にこのフェアに誘ってくれた台湾人の友人とその友人達が誠実で勤勉で、得難く、最近、こうあるべきだとか、成功する方法とか、そういったつまらない議論に辟易していたので、思考がスッキリしました。

今回は、この2年で少しづつ作ってきたポストカードを中心に持参したのですが、

横顔の女の子シリーズに反応する人が多く、

このシリーズを続ける客観的判断をするきっかけになりました。

アートブックフェアは全体的に、エネルギッシュな表現が殆どで、

コンセプトで綺麗にデザインされた物よりも、

個人的に切り取られた日常だったり、感性だったり、

言葉にならない溢れるエネルギーを表現したzineやアートブックが集まっていて、

人も情報もカテゴライズして「整理する」方に

行きがちな日本に比べると、見せ方が大雑把ですが、演出されていない分、既にある評価に左右されない状況が活気的な印象でした。

意外なことに、日本でグラフィックデザインに分類されるものが、

アーティストブックのブックデザイン以外、皆無だったので、

イラストレーターとして参加して正解でした。

台北アートブックフェアでも、台北の書店や雑貨店でも、

写真、デザイン、イラストにおいて特に、

清潔感と繊細さが日本人の感性として捉えられていて、

私自身の作品も、海外の人から観ると、

日本人的な感性で整理された表現で、

静かで優しい雰囲気が、個性と映ったのが発見でした。

台湾では今、日本のフォトグラフィーが注目されているようなのですが、

確かにエッジが強い写真を誰でもPhotoshopで作れる潮流と逆行していているのが

独特で、共通して静かで透明感のある美しさが際立っていました。

アートブックフェアでは、若い観客が多かったせいか、

大人っぽく洗練されたファッショナブルな表現より、

強く目を惹く刺激的なアート表現が80%以上を占めていました。

その中で、有名でもなく、気づかない位ひっそりとした私のイラストに、

目を留めて興味を持ってくれた人達がいたことは、光栄でした。

都会で仕事に疲れ、何かに追われ、心の余裕がないのは、

台北も他の都市も同じで、

制作を通じて、今後も、情報過多で人間的なコミュニケーション不足に

よる生きにくさを抱える人々に、あえて感情を掻き乱さないシンプルさ

でアプローチする意味を感じました。

最後に、渡航前も滞在中も、本当にお世話になったTsaiちゃん、ありがとう。

作品を認めてくれて台北で誠実に紹介してくれて、ありがとう。

Taipei Art Book Fair 2018

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